令和7年もいよいよ暮れようとしています。

 今年は北信管内を始め、全国的にクマによる人身事故が相次ぎ、地域の皆様に大きな不安を与える一年となりました。山の実りの変動や里山管理の課題など、複雑な背景のもと、人と野生動物の距離がこれまで以上に近づいており、改めて自然との共生について考えていく必要があります。

 また、夏場の少雨によって稲の穂を出す重要な時期に干ばつとなり、生産者の皆様には苦労の多い年であったと思います。心配された作柄については、干ばつのあった一部の圃場で減収があったものの、土地改良区や水利組合等の皆様の懸命な用水管理等により、ほぼ平年並みの作柄で胸をなでおろしたところです。近年の夏場の気候は高温・干ばつ傾向にあることから、良質米の産地である岳北地域において、より一層の環境変化に対応した技術導入等を早急に進めていく必要を感じているところです。喫緊の課題である人口減少問題対策については、北信地域を含め県内全圏域で「県民会議キャラバン」を開催したほか、地域公共交通について、通院、通学、観光における公共交通機関を利用した移動を保証するための検討を進めているところであります。

 千曲川最下流の栄村では、百合居橋の上部工工事が完了し、周りの築堤及び付替道路工事も一体で行われ、早期の完成を目指しています。また、皿川ではJR飯山線橋梁の架替工事が完了し、引き続き堤防嵩上げが実施されるなど、地域の安全・安心な暮らしを守るための社会資本整備事業も円滑に進められています。

 長野県の持続的な発展のため、地域の皆様の声をお聞きしながら、きめ細かく対応して参る所存でございますので、今後とも変わらぬ御支援・御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 結びに、令和8年が皆様にとって、実り多い良き年となりますよう心から祈念申し上げ、年末の御挨拶といたします。

     一年間大変お世話になりました。